2007-03-01から1ヶ月間の記事一覧

雲泥の蟻地獄

近くに定められた運命があるというのに 猛禽類の態の哺乳類に浮き足立っている場合ではない ここは騎士の心得を武士の心得にしなくては タイノエが体中にへばり付き海中の藻屑となる しかし猫は私を食べてくれるだろうと 不安にも似た期待感を頭の井戸に沈め…

セレブは犬を抱いている

テレビを見る時は 世界の終わりが来る時に 自分自身が全知全能の神であると 観音菩薩に真面目な顔をしながら 笑顔で言えるように練習しつつ 部屋中に大江千里のポスターを貼り それに視姦されるのを拒みながら 真実の視線はブラウン管にあると 一心不乱に視…

白銀比の空

桜花爛漫の日まであと何日あるのだろう と思いながら歯についたカツオブシを取っている 桜の咲き乱れる様は黄金比の様に美しく 幼年の頃に見たハンセン病患者の様で無様だ このいつでも一番綺麗な空を見ていると 散るなら散ってしまえばいいと思ってくる 私…

塩辛い緑

部屋のドアを開けると大海原が広がっていた これは久方の蛙の気持ちを忘れてはならないと ぴよぉん、ぴよぉんと飛び跳ねてみた所で 私は自閉症で知恵遅れの塩川正十郎よりも 価値のない人間なんだなと虚しさがリフレインするだけで そのリフレインは海の向こ…

布団に入ると何時ぞやの白い巨人が私を見下ろしていた 視線を合わさないように窓の方に視線をやれば マグダラのマリアが立っていた 背後に稚児の背中に視線を感じた その視線は蛞蝓の様に背中にへばり付いている 頭の中の井戸からは腕の5本以上ある異様に頭…

恥を捨てる

空の色を透かした様なジーパンを履いていると言うが 私にはそれは下卑た市指定のゴミ袋の色にしか見えないのだ 心が荒んでいるのか荒々しい動きで髪を梳いてみるもの 赤毛は黒毛に黒毛は赤毛にフランス人はイタリアに 一連の流れはびいだま遊びの様に揺らめ…

TELEPHONE NUMBER

第三者の視点でチンギス・ハーンは あの日交わした約束を忘れラッパを吹いている その音色はゲレンデを溶かすほどかの轟音であり 今、鳴っている電話の音を彷彿とさせる 私は電話を恐れているのだ 言葉を発したくないのは常なのだが 青年時代に見たあの動き…

豚しょうが焼き定食

眠気は合法ドラックのお蔭で日に日に増しているが 今日の天気は予報と六感が入り混じって臨在している 何かするべき事があったのだろうかと首を傾げれば コキコキと小気味の良い音が鳴る為思い出せず仕舞いだ 空になったペットボトルに数滴残ったジュースで …

カゼニナル

窓を開けると風が入ってくる 口数の減らない風は夢中に何かを伝えようとするのだが 私は風の言葉などわからないので煙草に火をつけるのだが 風は煙草の煙を引っ掻き回しアラビア語の経文を唱える様に 呆れ果てるほどに理解できない自己主張をするのだ その態…

性奴隷制度

鬼の様な形相で一心不乱に腐乱した心を弄っています そこに何があるのかというと何があるというわけでもなく そもそも何かが存在するのには理由など要らないわけで ただ、一時の快楽の為に理由もなくイムポテンツなのです 私の様な異端者が万人と同じように…

アペリティフの日

私の頭は四十九日周期で 理性と本能の周りを廻っている 時折、惑星たちがグランドクロスを 織り成す様は滑稽で子供騙しでしかなく 私は嘲笑しながら一人、喫茶店でモーニングだ 私は属さない事を常としているが 宇宙には何がなんでも属さなければいけない 鉄…

春に訪れた狂人の朝

この糞不味い煙草をいつまで吸っていればよいのか 煙は四方六方に棚引き、望んでいた最高の朝だ 何かを待っている気がするのだが 頭の中はアニサキスやエキノコックスが 縦横無尽にお喋りをしていて雑言で主旨は見つからず 春の始まりを継げる窓の外の糞を塗…

自由の街

私は今、引き篭もっている この街を出れないことを知っているからだ 街はどこまで行っても街 海はどこまで行っても海 一泳ぎして帰ってくれば 天井が低くなった気がする 部屋が暗いせいか、私が盲なせいか どちらにしよ今日はここにいる 明日という概念は私…

あおぞら

左手にペン右手に消しゴムを構え 虹の匂いを探しているのですが 今日の関東地方は露出狂の私に 当て付けがましい程の晴天なので 虹どころか雲すら見えません それは喜ぶべきことなのでしょう しかし本当の青空を見た人はいません いたとしても社会的に抹殺さ…

売春婦の春

煙草に火を点けると私は消えてしまいます 一時の快楽の為に将来的な設計図を崩すアスレチックは コールタールで私の世界観を真っ黒にする事から成る訳で その為に私は独言が止まらないのです 今朝から薬を飲んだ記憶がないのです 何ヶ月ぶりかで夢の中でギタ…

懲役2年6ヶ月

朝は目覚めなかった 昼は目覚めなかった 夜は目覚めなかった 稚児に経文を教える事に精子を出し 昼食のハンバーグ定食に精子を出し 稚児が疲れ果て眠る頃には精根尽き果てていた そこに存在するのは昭和キネマの態で 私は何処からともなく聞こえるコンバット…

バナナの鏡

私を理解してくれと右翼の車に乗り叫ぶ日々 疲労困憊の中でただ叫ぶだけ 「私はここにいる!私から目を逸らさないで!」 如何せん今の社会人は聾の輩が多いらしく 私の事を稀有の目で見るのだが その視線の先は私でなく春めいた空を眺める様に 遠い近くを撫…

デパス

獅子脅しの音が鳴る刹那 私はその時間を生きている はぐれメタルの様に右往左往をしながら 崖を転がり落ちている状況だ その様は下賎な犬侍だ 武士道など知ったものか 私が時代に合っていないのなら 時代が私に会うまで待つのだ と強がりを発してみた所で所…

嫌われる話

私の晴れ晴れとした胃の痛みは過ぎ去った 代わりに脳にまたもや虫が湧き霞を産んでくれている 私が作る物は下痢の飛礫だ ただ臭く、ただ醜悪、ただ下劣 私は世界の仕組みには詳しくないが 人は中学生の気持ちを忘れていない 青臭い少年の話はいつまで経って…

猿は電気羊か?

嵐のような暗い日曜日だ 私は畏怖の元へ行き怯えながら白人を手に入れた これから始まるであろう警察のネズミ捕りに如何に 捕まらないように細々と暮らすかが問題である 白人の切々とした声を聞くと良心が痛むのは当然だが 明日は月曜日だという現実に私も涙…

牢獄の生活

目覚めれば計算機の前に向かい独り言を呟く 時折、「子供を孕んだ」などと言い訳をしながら 読書や演奏などをするアンニュイな午前中 飯時になればミルクティーの体が呻いている 食欲に従属的な私は時に反吐をぶち撒ける 反吐のアンモニア臭は非常に甘やかで…

勝算皆無

目を瞑ると眠る私の影が歩いていく 影は歩く方向とは逆に伸びていき センチメンタルな情景を産出してくれたのだ これから円錐形のサンドイッチの様な 支離滅裂な日々が私に待っており センチメンタルに浸っている場合ではないと 教えてくれたのは他の誰でも…

楽観のイムポテンツ

存在を否定される夢を見た 私が今、ここに存在している事に疑問符を打つ夢だ 現に機械の中の歯車を気取っていれば貴方の声がしたのだ 声は3月とは思えない程に雨の中で晴れ渡る様であり 声と言うよりも咆哮の態で喞々としており 冬の花火の様で私の五臓六腑…

便所蟋蟀は飽食状態

臙脂色をした心臓を爪弾く午後は下痢気味だ 過去の思い出を洗わんとするも 流しても流しても水は黄土色に変わる 臍の緒を共に切った者は虚構に迷った その血が今でも流れて逝くのだろう しかし何時までも蛆虫の暮らしに漬かっていては 心身ともに乾燥脱脂綿…

蟹山伏

馬鹿の態をした馬鹿話が嫌いだ 本来、馬鹿話とは頭の良い人間が馬鹿のふりをして話す インテリジェンスに溢れた話だと思うのだ 私は馬鹿の態をした馬鹿であり知性など欠片も持っていない しかし相手方が知性を見せながら馬鹿話をすると そこにはインテレクチ…

泡沫夢幻

三千世界の果てに見えた希望という物を すっかり忘れ呆助の如く今日まで生きてきたが やはりあの日にみた三千世界の果てという物は 青年時代の高熱で見た幻覚ではないかと勘ぐっている 私の脳には言語野が無い事を自覚した 薄っぺらなシーソラスをビブリオマ…