2012-04-01から1ヶ月間の記事一覧

山桜が咲いた

思惑の迷路に迷い込んでから出口も見つからないまま 夜と闇が怖いのは何も見えずに自分を見てしまうからだ 醜悪、醜悪、醜悪、醜悪、醜悪、醜悪、醜悪、醜悪、醜悪 貢物でもしないと貴女の笑顔も見れずの醜悪だ ただ、こんな醜くも不快な私に笑顔をくれた貴…

天使の敷き詰められた空

遥か南方からの残響は心を抉る 地獄がまた呼び声を発しはじめた午前二時 どこまで逃げても声は聞こえてくるのだなと 打ちひしがれて涙が臨戦態勢に入っていました 午前二時の来訪者は精神安定剤を持って現れた いいえ、貴女が精神安定剤だったのです 午前二…

空色思い

このまま山手線に乗り続ければ阿佐ヶ谷に着くのだろう そう思いながらくるくるくるくると回る阿呆は このまま回り続ければ貴女の所へ届くだろうと 衛星の様に、小蠅の様に貴女の周りをくるくる回るのだ 想いを忘れながら空高く飛びたいと 何もない空を気持ち…

人魚姫

貴女が夢の中へ逝ってしまわれたので 私も夢の中へ逝ってしまおうと貴女の身体を触りました すると世界が泡に包まれて貴女は溶けて消えてしまいました そんな夢に魘された一日は失ったタイミングで構成されます 帰るタイミングも働くタイミングも死ぬタイミ…

中国人よ、さようなら

忘れ去られた貴女の缶バッチを背中につけて それを見ようとくるくる回っていると 貴女とワルツを踊っている錯覚に襲われました 何処からともなく流れてくる音楽は 悲観とも楽観ともそのどちらでも無い様な 五線譜を塗りつぶしていく僕の気持ちなのです 眩暈…

お刺身にしてください

日付変更線にやってきた貴女を滅茶苦茶にしたい そんな欲望もきっと何処かに存在していたのかもしれません 綺麗事と世迷言に塗れた私は自分の気持ちに感嘆符を撃ち続けます いくら撃とうと届きもしない砲弾がアルコールで錆びていく 貴女が魚を嫌う様に私は…

ひよこの夢

私は今、ビルの三階に取り残されています 床にへばりつく私の前を時間だけが兵隊の足並みで過ぎ去り いつしかビルすらも足取り軽くどこかへ逝ってしまって 私だけが三階の空中にへばりつく様に 儚いカラーヒヨコの死に顔で眠ってしまうのでしょう ヒヨコです…

咲いた、裂いた

頭の中でまたキチガイ蝉がジイジイジイジイと鳴いています そうか、辿り着けない春が来たのかとニヤニヤ顔をマスクで隠し 視線の先は桜が満開で心中察した艶やかな遊女が私を冷たくあしらいます ここから去るのは何時にしようかと問いかけてくる蝉は 電車の…