2008-04-01から1ヶ月間の記事一覧

カタルシス

今現在生きている事に辟易としている これからも生きていく事にも辟易としている 今は別れの季節だと誰かが口ずさんだので 皆は目を閉じ耳を塞ぎ口を噤んでしまったのだ 私は亡者のようになりたくないと言うのに 貴方は何を思ったのか亡者になりたがっていた…

いわし

午前十一時十一分の鐘がなると同時に布団は去っていった 別れ際の言葉は今でも忘れない言葉だったのを覚えている 私の脳味噌は狂牛病で海綿体になってしまったので 血液を循環させ脳味噌を勃起させようと一念発起したのですが 現実にはこの世界はエロチシズ…

今日の日記

顔の無い猫がニャアと鳴いた 明日は一日かけて猫の顔を捏ねなければ これほど以上に憂鬱な事は無い 家内制手工業の日々が私を待っているのだ

マタニティ・マタニティ

私が東洋の魔女だと貴方が言うのは 間違いではありませんが私の事を 娼婦と蔑むのを即刻やめてください 私の瞳に写っているのは貴方の一物と 貴方のその厭らしい目です 決して貴方の美しい心ではありません

まほろば

モノクロの夜にカラフルな月が輝いているのだが 何人の馬鹿野郎があれは色盲の為の月だと気づいているのだろう 倒錯しているのが私だけだったら世界は私だけ平和なのに 人々がいがみ合って狂っているので土留色の世界なのだ もし私が預言者ならば銀色の粉が…

解放軍

マドンナの頂を私は登れるのだろうかと不安になる夜 私達のアイディンティティとは元からなかったにしても 新たに生殖行為をする事はいくらでもできるのだ しかし私はインポテンツであるが故に体外受精なのだ 精子バンクには未だに10人分も精液がないところ…

眠らない街

家鴨が一匹鳴いていたのを誰もが見ない振りをしている 臭い物に蓋の現実逃避にはうんざりだ 私は野性に帰りたいのだが既に終電は出たようで しょうがなく漫画喫茶でうしおととらを読み 湿った夜を明かす侘しさは鳥目にはどう映るのか 少なくともここはユート…

硬くなりたい

ホルモン鉄道はどこまで続くのかと聞けば 朝まで続くとしか言いようのない言葉の投げあい 私自身が磨かれるのは今日この日が焼かれたからだ 新宿には魔物がすんでいると古事記にも載っているのに 浅学で厚顔無恥な私はそれは都市伝説だとたかをくくり 実際に…

夢邪鬼

頭の中を百足や蜘蛛が這いずり廻る夢を見ていたのだが 携帯電話から目覚まし代わりに流れてきた警報のアラームは 今を時めくおニャン子クラブの阿鼻叫喚の歌声なのだ 忘れ去られた私の事を歌ってくれた阿鼻叫喚の歌声なのだ 目を覚ますべきか否かを迷ってい…

買い出し紀行

そうか私はゲイだったのか 気づかない振りをしていただけで ドヤ街の匂いを心底楽しんでいた私は 臨在する塔を眺めながら終末は近いですと 知恵遅れの名言を吐いていた このまま行けば私は京浜東北線に跳ねられ 脳味噌が飛び散るのだがそれが楽しみで 側転を…

道化師と空気男

窓の外、ベランダで道化師が踊っている 道化師は私に気づくとにこやかに笑った すると道化師は窓にへばり付き奇声を発した 異形の形相から発せられる今にも狂いそうな 金切り声を前に私はカーテンを閉め耳を塞いだ 頭に響く声に今にも発狂しそうになりながら…

ロマンティック食堂

私は肉塊であるが故に脂ぎっているのだ 母すら私を愛していないのだが私は母を殺さない ヘドロが家に戻ってきたのだが言葉は投げずに キャッチャーミットを構えボークを待っているのだ 口実さえ出来れば私は気狂いなのだから許されるのだ 私はリサイクルを繰…

土気色の日

ミディアムレアの焼け野が原と言えば趣があるが 私の見たのは14人の悪魔がいる地下室だった 福袋はどこに落ちていたのかと思い出せば マンハッタンだったと言い切れるのだが アンダーグラウンドミュージックの聴きすぎで 私の脳髄は蕩けてしまっているのだと…

ガスト

自分の殻に閉じこもった私は 韓国人に愛されるポンデギなのだと 友人に打ち明けた所、友人は融けた どうしようかと迷った挙句に 足を運んだのは焦土と化した赤羽だ スピリチュアルとビジュアルの狭間に 迷い込んだと世迷言はいくらでも吐ける 吐いた私はスッ…

寝かせぬ稚児

悪魔がこちらを見ながらニヤニヤしている しかし悪魔はくるりと宙返りをすると 天使にでも何にでも変身してくれるのだ それは悪魔が天使なのか天使が悪魔なのか 頭の中をくるくるとパラドックスが吠えているのだ

猫殺しの嘘

背中に妄言のナイフが刺さって果てる夜を妄想し 心臓に鈍痛をカナリアの如く囀らせる夜は楽しく 自分が戒めているキチガイのポーズすら取ってしまい これはいけないと惰眠を貪っていたのだが 私でも貴方をバラバラにする事が出来る旨の電話が リンリンリンリ…

春うらら

駅に人が溢れていたのだがそこで鎌を振り回せば 私は狂人として処理されるのだろうと思えば 知らず知らずのうちにニヤニヤとしてしまうので そこで既に狂人だと思われてるのだと妄想し 核爆弾を抱えて自爆テロすらしたくなるのだ サナトリウムに家族を残して…