2004-10-01から1ヶ月間の記事一覧

カラスのコート

カラスが一羽、私に話しかける 「寒いでしょう?私は黒いので寒くありません」 私は返す 「私のコートも黒いので寒くないよ」 カラスは言う 「私が不幸の鳥と言われる所以を知ってますか? 黒いからですよ」 私が黒いコートを着ていると言う事は 不幸な事だ…

耳鳴り

産声が聞こえた またろくでもない物が 産まれたのだろう 狂気も憎しみも悲哀も 全て産まれつくした 何が新たに私の中で 産まれたのだろう

期待の待機

私はただ座っていた ただ座って待っていた 何を待っていたのかは すでに忘却の彼方 傍らのバラは枯れ カップのコーヒーは腐り 愛犬は骨になった それでもただひたすら座って待っていた ただひたすら座って待っていた そして終に訪れたのは静寂だった 気づい…

バルーンファイト

人は皆、頭の中に風船が浮かんでいる それは人の感情で 膨らんだり縮んだりする 怒り悲しみに膨らみ 笑い楽しみに縮む そしてカテゴライズできない感情は 風船を割ろうとするのだ 風船が割れれば・・・ 待っているのは狂気だ 割れた風船が大きいほど 大きい…

原因

春は歯軋り 夏は蝉の音 秋は啜り鼻 冬は雪の音 一年中、頭痛だ

顔を描くのが苦手だ 人の顔は安定性が無い 聞いた話しによると シンメトリーを保ってる 顔など無いそうだ その上、笑ったり泣いたりする 顔は変化する その一瞬を捉えるのは難しい

サカナ

今日は魚になる事にした 部屋の中をたゆたい彷徨った 水は空気だ 空気は水だ 水面に顔を浮かべれば月が見えた 真ん丸のお月様だ この水が酒ならば月見酒を 一杯ひっかけられたのに

眠れる揺り籠

大地震が来た だが私は眠かった ベットの揺れる中、寝ていた そうしてる間に死者は出た 寝ていただけなのに なぜか凄い罪悪感を感じる まるで私が殺したような・・・

美しく燃える森

私は愛煙家だ 煙草なら大概の銘柄を吸う 私は煙草によるリラクゼーション効果を ”煙を吸う事”ではなく ”煙草を燃やす事”で得ている 一口吸うとスーっと煙草が燃える様は 私の破壊欲を満たしてくれる 私はちょっとしたピロラグニアなのかも知れない 爆笑問題…

時計屋の仕事

頭が狂って可笑しくなったら・・・ 時計屋に行けば屠殺してくれますか? ネジももう回らないんです 針ももう動かないんです 歯車も止まっています 唯それが 可笑しくて可笑しくて 笑いが止まらないのです 時計屋のおじさんも可笑しいんですか? 二人で笑いま…

pinwheel

こうしてる間にも風が吹いているのだ シロッコが モンスーンが フェーンが チヌークが 私は貿易風に乗っている 偏西風に乗っているあの娘とは もう二度と会えないだろう

予期せぬ答え

暗闇の空の中でお月様が輝いていた 私は尋ねた 「お月様、私はどこへ行けばいいんですか?」 お月様は笑って答えた 「お前は其処で佇んでいなさい」 それからもう何年も此処に立ち尽している モラトリアムとはそんな物だ

開放的空間

目が覚めるとベットの横に白い巨人がいた 身の丈3メートルはあるだろうか 天井に頭が付いていてしまって窮屈そうだった 天井の近くから私を見下ろしていた そしてとても無表情な顔をしていた 私と目が合うと一言こう言った 「哀れ・・・」 私はよく状況が飲…

僕は犬だった

オカマの猫が言う 「私はね今夜、星空に咲くの」 私は尋ねた 「どんな花になるんだい?」 オカマの猫は言う 「よくわからないわ でも一ついえる事 私は一晩しか咲けないわ」 「どうしてだい?」 猫は笑いながら言う 「だって私、オカマじゃない」 二人は笑っ…

ピストル

私は公園のベンチで一人、パンを食べていた すると一人の少女が私に近づいてきた 少女は左手に銃を持っていた 少女は私に銃口を向けてきた 私は何故そんな事をするのかわからなかった 少女はこう言った 「闇と光の間に生まれるのは酷な事 でもその中で生きる…

カラフルなパラソル

虹色の人生や薔薇色の人生等とよく言う。 色盲の私には関係ない。

烏の啼かなくなる日

烏よ 君が僕の耳の中で 僕の悪口ばかり言うから 君を殺す事にするよ 僕は悪くないよ僕はお喋りな君を 静かな物言わぬ 綺麗な死体にするだけさ

季節外れの蝉時雨

暑い・・・ 今日は蝉が狂ったように鳴いている もう10月も半ばだと言うのにだ ツクツク法師の説法は 五月蠅いだけで頭の中で 何度も同じ部分がリピートされる そして私もいつの間にか 「つくつくほうしーつくつくほうしー」 とチンドン屋の様に繰り返す 私の…

八咫烏

今日はやたらとカラスが鳴いている 誰かが死んだのだろう カラスの鳴き声に合わせて黙祷をした 目を瞑りそっと祈ったカラスの鳴き声が聞こえなくなったので 目をそっと開けた 私は宙に浮かんでいた そして下を見下ろすと目を瞑った私が倒れていたどうやらカ…

二度寝

今朝、目が覚めると共に断頭台の上にいた 何千と言う群集が私に罵声を浴びせていた 慌てたが私は眠かったので再び寝る事にした 目を瞑ると共にギロチンが落ちてきた 私は深い眠りについた

猫の宣告

今日、スーパーで買い物をして帰る途中に 一匹の黒猫と出会った 私が道を歩いていると左側のマンションの陰から すーっと出てきたのだ 私は 「黒猫だ・・・横切られると不幸になる・・・」 と思い、その場に立ち尽くしてしまった 黒猫は左側からすーっと歩い…

拷問の雨

昔、中世にはこんな拷問があった まず人を寝転ばせ台の上に縛り 身動きをとれなくする そして頭を左右から万力で締め 額に一滴一滴と水を垂らすという拷問だ頭の痛みは絶頂に達し 規則的な水のリズムは狂気を駆り立る 暴れたいが縛られているので暴れられな…

「あ〜ん」を好きな漫画で埋める

こないだやった「あ〜ん」を好きな曲で埋めるの 漫画バージョンだ。 私は無類の漫画好きなのでやって見る事にするあ・・・阿佐谷腐れ酢学園/SABE い・・・苺ましまろ/ばらスィー う・・・うる星やつら/高橋留美子 え・・・エマ/森薫 お・・・お〜い!竜馬/小…

7丁目

今日、散歩をしていたら道に迷った もう10年近く住んでいる土地なのに不思議だ 見た事のない建物や風景が続く どう足掻いても帰れないので 道行く人に道を尋ねる事にした 一人のお爺さんが通りかかったので 「すいません。上羽7丁目までは どうやっていけば…

「あ〜ん」を好きな曲で埋める

はてなダイアリーの中でこんな物を見つけたので やってみる事にする 要はあいうえお順に好きな曲を羅列していくと言うものだあ・・・青い童話/千秋 い・・・一人前/ザ・マスミサイル う・・・浮舟/GO!GO!7188 え・・・エンジェル☆うっきー/エンジェル隊 お・…

読書の秋

秋といえば読書だ 誰が決めたのかは知らないが 読書の秋とは昔から言われている なので私も今日は読書に興じた 喜多浜和成著の「ツンドラの猿」を読んだ 海から陸へあがった鮭が 養豚場から脱走したパラノイアの豚と 母の仇である月の輪熊を カラシニコフを…

禁じられた遊び

今日は体を切り刻んで遊んだ 包丁で体に切り目を入れると プクっと血が浮き出てきて そのうちダラダラと流れ始める様は とても楽しかったので 全身を切り刻んで遊んだ しかしやりすぎた 片耳を切り落としてしまった しかしまだ楽しかったので どんどん全身を…

蜻蛉孵り

今日の天気は槍だった 槍が降っていた 私は槍の降る中、コンビニまで行った セロハンテープがどこにもないので 仕方がないので買いに行ったのだ 槍は私の体にグサグサと刺さったが 私はめげずにコンビニまで行った 私がコンビニに入ろうとすると 店長らしき…

心臓と肝臓

ここ何日か心臓が止まっている しかし日常生活に支障はきたしてないので あまり気に留めていない しかし何日も続けば若干は気になるので 今日の夕食は心臓に良さそうな 鶏のレバーを食べた

厄日

今日は厄日だ 台所を歩いていたら ゴキブリがいたのに気づかず 裸足で踏み潰してしまった しかしゴキブリが転生する手助けを 出来たのではないかと思うと 心がウキウキしてきた しかし厄日だ ウキウキした序でに 笑っていいともを見ようと 思ったのだが今日…