2008-03-01から1ヶ月間の記事一覧

セニラン

猫に水を与えた時に猫は逃げ出した 何処かの牢獄で閉じ込められるのだろうと 考えていた刹那に鏡を覗いてみれば 忌まわしく微笑んだ私が写っていたのだが 私ではない私の顔を見たという恐怖で 尿漏れパッドが必要になる様な感覚になり 精神安定剤の偉大さを…

フラワーカンパニー

一輪の花が凛として咲いていたのだが 如何せん生えている場所が溝川ともなると 私はフォローする事も出来ず美しいですねと 心ながらに言える事も言えずに狂うのだ 風車小屋には桜が満開だった その下には菜の花畑が広がっていた 政令指定都市にある花はすべ…

現実境界線

四葉は既に冷たくなり喋らなかったが 確実に私たちを生かしてくれた 果実は既に冷たくなっても喋っていたが 確実に私たちを殺してくれた 蘇我入鹿は何処にいるのか教えてくれと 貴方に問いかけたが貴方は微笑んだだけで ここにある全ての空気を吸い込む 加湿…

熱視線

鏡の後ろから月が私を見ていた 鏡の中から老害が私を見ていた 壁のポスターは銅像になっていた 窓ガラスには犬神憑きの猫がいた 私に無関心を装っている貴方方は なぜ無言で夜の中から私を茶化すのか 私は鳥目でも愚者でもないのだと 私は怯えてなど苛ついて…

ララララ

夜中にディスカウントストアの前に 孤独を並べている自動販売機の如く 生産的であれば良かったものの 私達が持っていたのは疲労困憊の心と 間違ったモノポリーのガイドラインでした 生まれてくる筈の野性は死産したので 明日は最寄駅で包丁を振り回します そ…

間違いない

道に迷ってしまっているのは私ですか?貴方ですか? 何も浮かんでこない湖を躊躇しながら蔑視しています 湖の水は総てが私達の尿で湖と言うより肥溜めです 帰る場所を探すためにとりあえず一度家へ帰ります Googleマップを覗けば地図にない場所ですら 日帰り…

オッカムの剃刀

あまりにも自室を愛してやまないので 自室の空気がなくなってきてしまった 窒息死は苦しいだろうと剃刀を手首に中てたのだが 自らの体を傷つける勇気は夢の島へ置いてきたので これは自分を斬るのではなく人を傷つける物だと 自分の中で思ってしまったのが最…

花一匁

アルキメデスが歩いているので私も歩かねばと 精神安定剤を10錠程頬張ったのだが 覚えていないイライラが部屋を解体した 私はお金が無いのに貴方もお金が無いのは 世界が無一文だというなので そろそろペニスを弄る仕事に就きたいです

ブルーレット

便座に座れば吸い込まれる感覚に襲われ これでは吸い込まれてしまうと蜷局を巻いた所 私の四肢が四方八方に逃げ出してしまった為 これでもかとばかりに括約筋を扱いた所 立派な男の子が死産で産まれたので便器に流し 爽快な気分になりマシュマロを頬張ったの…

蜃気楼

祖父は欲求とは幻だと言った 祖母は現金とは幻だと言った 私は自分とは幻だと言った 気づけばどれも消えている

T-RAIN

電車は一心不乱に死体を運ぶ棺桶だ 棺桶に飛び込み棺桶に入り棺桶になる サイクルはいつまで回るのだろうかと 心配している間にもトンネルは続き アンテナは何処まで伸ばしても毒電波の 欠片すら拾ってくれない寂しん坊だ 今日と昨日を跨いだ時に不謹慎にも …

フランドル・フランドル

目が眼鏡ごとプロペラの様に回りだした これは私もついに飛び立てるチャンスかと 一握の魚卵を掴む思いでじっとしていたのだが 一向に飛び立つ気配はなくプロペラが出す風が これこそ真のゆとり教育とばかりに旋風と化し セピア色に染まった部屋を眺めていた…

サブプライム・アローン

寝過ぎた朝に寝過ぎた夜を重ねていれば不思議な事に 私の脳髄は根っ子を生やしながら全身を蝕んでいる たかが狼されど赤頭巾と病的な童話を右から左へ聞き流し 回っている寿司はもう二度と回らずに干からびていくのだ 世界の終わりが来たとしても私の基本的…

桶屋

鎌倉パスタ信者だったのは私だったのだ いつの間にか私は創価学会員にされていた それは恐らくビスコを食べ過ぎたせいなのだろう いつぞやのヴィールスは私の脳を溶かしているので 鼻から溶けた脳みそが止め処なく溢れてくる 赤い髪は強がっている証拠と言わ…

ねんどろいど

人形のための部屋が出来たというのに 私は未だに心ばかりのホームレスなのだ 平和の象徴の様に餌を乞い 己のプライドは室伏広治にぶん投げられた 次から次へ運ばれてくる化粧品のせいで 私のお肌は筋肉痛なので忘れ去られた前頭葉に ホルモン注射の夜を繰り…

100円の城

人間は花を見るときに自分より早く散ると 下卑た眼で見下して見ている事に気づいてしまい 自分を含む人間に哀れみの仲で家を建てたのだが それは同居できない二世帯住宅であり 私はダンボール箱の中で母親が大工に犯されるのを 指とペニスを咥えて悠久の時の…

ふくみわらい

三千二百メートルを走ったような気分になるのは 二人三脚のコツを薄々ながら掴んだからだろうか 竜などは土足の靴で踏み潰しながら昇れるのだ ただひとつの問題は汽車は停滞低気圧になっており 私は独りで寂しく歌いながら自慰をしたのだ 翌日の重低音が心臓…

平和の象徴

春爛漫に心臓がらんらんるるると爆発しそうで 春眠暁を覚えずの精神で永眠してしまいそうだ もしかすればメトロノームが私には必要かもしれない もしかすれば大ふへんものは私かもしれない 知っての通り私はトルティーヤだった 今はドネルケバブだがいつかま…