2011-01-01から1ヶ月間の記事一覧

吸えずの小躍り

私が映したかったのは貴女と私その物です 一つのカメラで一つになった日に 私は自分の為に生きるのを辞めようと思い 自分の名前すら捨てる覚悟で生きるのです あのコンビニでコインを3枚、クッキーを5枚 貴女のありがとうに私は救われました 感謝を言うべき…

はなきゅーぴっど

家族へ贈る花も見当たらず玄関前の白粉花を眺める 子供の頃は白粉花ですら幸せだったとにやつくも よく見るとこんな黒い白粉花を私は見た事が無い お里の知れた埼京線は下卑た話を塞ぐ耳栓が必要だ 耳栓から流れる奥花子に私は涙も止まらずに 電車の中でも私…

焼畑農業

私は脳天からピンクの胡蝶蘭が満開の植物人間だ 貴女の全身から胡蝶蘭の種が蒔かれ 貴女の口からはそれを育てる水が出る 私はスケッチブックが欲しい 貴女の絵を描くスケッチブックと 私自身を描くスケッチブックだ 貴女のスケッチブックには多彩な色を塗り…

僕は御器齧です

真っ暗な私に黒い髪と白い歯が光る 私は幸せだ 腹痛に苛まれる明け方に 腹痛で死ぬくらいなら貴女に噛み殺されたいと 人差し指を舐めながら朝が来そうなのだ たとえ童貞とキスをしようとも 誰から蔑まれようとも 貴女に噛み千切られそうになった時 私は既に…

おしるこマンホール

水曜日の隠語はステップを早くする 貴女が無事で笑顔なだけで馬力は無限に広がっていく 深夜2時を示した時計ですら私には夜中の太陽に見える 幻覚が幻覚を呼び、私は世界一の幸せ者だと 揺らめく街灯、揺さぶる脳味噌、上下の右手と止まらずに 屈折とした深…

日曜日よりの使者

私に出来た遅ればせながらの妹は前から知っている妹だ 以前から妹だったし今日から妹でも不思議でもない ただ爆弾は既に火がついていたのに更に油が注がれる 私は耐えられないと憂いの埼京線に乗り 現実逃避の下井草にて言葉を探しに来たのだ いくら探しても…

「君は将来、何になりたいんだい?」 「死体」 「そんな夢のない事言っちゃいけないよ」 「夢のない?こんな夢に溢れた物はないだろう? 誰にでもなれて、夢を見続けられるんだ」

砂の吸引

私は砂に成ろうと座っていた 私は朽ちて果てて砂になった 気づけば風は砂になった私を Let it beを口ずさみながら運び 気づけば私は人間の成りをしている 人間は何処まで行っても砂に成れない 私は壊れかけても運ばれた先で 人が直してくれるお陰で人間なの…

腐り逝く部屋

脳味噌を掘り起こせば思わしくない物ばかり出てくる あの頃の思い出、あの頃の思い出、あの頃の思い出 ここに新たに種を撒いて美しい花が咲くのだろうか? きっと腐り果てていくだけの芽が出るのだろう 私は蹲ったままの蛹なのだと思っていた だが実際には羽…