白銀比の空

桜花爛漫の日まであと何日あるのだろう
と思いながら歯についたカツオブシを取っている
桜の咲き乱れる様は黄金比の様に美しく
幼年の頃に見たハンセン病患者の様で無様だ
このいつでも一番綺麗な空を見ていると
散るなら散ってしまえばいいと思ってくる
私の命は桜の花弁よりも軽がると宙に舞うだろう