2005-10-01から1ヶ月間の記事一覧

私は世界を憎む

太陽はなぜ昇るのだ 夢からなぜ目覚めてしまうのだ 暗闇の中で夢の世界を闊歩する事も永遠ではない 永遠の夢が訪れるのは世界のなくなった後か 世界は嘘なんだ 私は嘘なんだ いくつも隠し事をしている世界は嘘吐きだ 私は世界に総てを曝け出してきた 私も世…

生まれ変わり

うたた寝をしていたらニクイロババヤスデになる夢を見た 樹を上へ上へと這って登って行く夢 私の前世の記憶か それとも来世の前兆か 共産党の喧しい街宣車の声で目を覚ますまで私は確かにヤスデだった もし生まれ変わったらヤスデに生るのもよい だが私は何…

竜宮城

駅前にあるパブ竜宮城へと足を運んでみた 舞姫や乙姫は全員、三国人だった しかも全員、お世辞にも可愛いとは言えなかった 引き止める三国人を振り払い茫々の体で逃げ出すと私は白髪になっていた

風は凪

私は海岸沿いの道を自転車で走っていた 街はどんどん遠くへ離れていった そして街が見えなくなり雑木林と平行して海があった その中を風に為ったかの様な感覚で走っていた 秋の優しい陽射しが木々の隙間から流れてくる 風は凪 だが潮の香りが流れてくる その…

秋の音

幾許かの音が耳の奥で産声をあげる その刹那に音は声となり私の脳裏に 薄っぺらいビニールシートのように張り付く 音は其処で生まれたのか 元からどこかにあったのか ただ声はここで生まれた 宇宙の球体をなぞるように光線が宙返りを繰り返す 光は生まれた時…

イノセンス

言葉に意味を求めるのは愚行である ナンセンスな事はナンセンスで片付けてしまえば善い それでも私は食パンになりたい

インドネシア

文豪は文章を書いた だが明き盲にはとてもじゃないが読めない 才のない者にはその文を理解できない そういう物なのだ 私は食パンになりたい

赤信号を渡ると危険だと皆が知っている だが私は車線の真ん中で大の字になっても轢かれない それは世界が嘘だからだ 私は人を殺しても構わないのだ 世界は嘘なのだから

今日も今日とて曇り空

小蝿が腐った脳味噌を占拠している それは腐りきった自己同一性を壊そうと 脳味噌に卵を産み付け蛆虫を涌かすのである そういえば最近は雲が多い この曇天は蛆虫の見せる幻覚なのか または捨てきれない霞を自覚させているのか どちらにしろ私の熟れの果ては…