2009-11-01から1ヶ月間の記事一覧

臥薪嘗胆に菊の花を一輪挿しにする 水の代りにペプシコーラを菊の門に注ぐ 貴方の失くした本が私の脳髄に響く 誰かが囁くと誰かが囁き私も呟くのだ あの薄暗い部屋に戻るのは死んだ時 もしくは死にゆく時だと呟くのだ 囁きは時空を超えてやってきて あの日と…

野外露出の空

大きくなった陰茎を月明かりに照らし歩く夜 公衆トイレにははみ出した便が寂しそうにしている 私は横に寄り添うように座り一緒に月を眺めたのだ 羞恥は時間差でやってきて私の枕を濡らす 何もかもが黒猫のタンゴのリズムで流れてくる夜 私自身が味噌汁男なの…

どれみふぁそらしど

頭巾を被った亀が股間で一匹縮こまっています これは困ったと魔女裁判の陪審員に名乗りを上げた所 「貴方はセクシーな仙女ですね、セックスをしましょう」と 歯の臭い男に言われたので錐を握り締め眼球に突き刺したのです 私の眼からは涙が零れ落ち、貴方の…

出歯亀の月

欲望の海で溺れかけている私は もしかすると動物なのではないか? 重低音のギターリフが脳味噌を侵食している夜 寝汗を掻いてしまうほど蒸し暑い冬の夜 どうしても殺さなければいけない人のいる夜 私は汚れてしまったと梟に教えられる夜 夜は何度でも繰り返…

ニコチングリップ

私の後ろに立っているのはカメラを構えた篠山紀信だ 私の心を丸裸にしようと三歳児の眼差しで見つめている 思えば醤油を垂らしたアイスクリームは私の母親だ 甘塩っぱいだけで喉の渇く潤いなどない私の母親だ 私は熱くそそり立ったニューナンブをコーンに突…

ゴトンゴトン

人は皆、ひとつの点なのだ 血肉は総て幻で点でしかないのだ そう言っていた狂人が昨日死んだ 嘆かわしくも喜ばしいことでもない ただひとつの点が消えたということだ 昼食は天津飯にしようと心に決めた

畜生道

切なさが雨のように降りしきった中で一匹の昆虫が 私の口の中で蕩けて炒ったので御免なさいと呟いた 寒さだけがベースラインを奏で風がエイトビートを刻む ほんの一瞬だけの夜の様な瞬きの中での発熱は 貴方の前で裸になりたいと気が狂いながら思ったのだ 私…

傘の行方

雨の音がしとしとぴっちゃんしとぴっちゃんと 脳髄を殴打するので睡眠時間は3分だけだ 日々を流れる電流が日々増していて オートメイションされた世界に貴女は必要ないと 本質を見失った事を宜う私はのた打ち回ればいい そして物音のしない体を震わせていれ…