2004-01-01から1年間の記事一覧

逝き来る物

新聞やTVでは頻りと大晦日だ大晦日だと騒いでいる 今年が終わることはそんなに大きな事なのだろうか 今、この日記を読んでいる間にも今は過ぎ去る そして新しい今が来る それを繰り返しているのは常なのだ 騒ぐことも無い ボンカレーを食べ、空腹感を満たし…

猫々亭

近所に行った事の無いラーメン屋があったので行ってみることにした 店の名前は「猫々亭」 小さな店だ 店の外観はオシャレな中国風に飾ってあった 私は 「どうせ見かけだましだ。味はそうでもないだろう」 と高を括っていた そして店の中にはいる ドアがカラ…

単調に生きる事

今日は私が死ぬ日だ 明日は私が甦る日だ 明後日は私は死ぬ日だ 明々後日は私が甦る日だ ・ ・ ・ このループから抜け出せずにいる だが嫌な気分ではない いつかは終わりが来るのだろう さて、明日の甦る準備でもしよう

異端審問

明日は神の生まれる日だ 毎年、神はこの日に生まれる そして生誕を祝われるわけでもなく 忘れ去られていくのだカップル同士の喘ぎ声が 神の誕生の鐘となったのは何時頃だろうか神をも恐れず性交に励む若者よ 剣を持って悪魔へと化すがいい そして火炙りにさ…

カエルのストラップ

今日は町へ買い物に出かけた 可愛らしいカエルのストラップを買った ぬいぐるみ地でお腹を押すとケロっと鳴くのだ そして意気揚々として家に帰ると 布団の中で私が寝ていた 私はドッペルゲンガーだったのか 私は居た堪れなくなって半分パニックになった 落ち…

共鳴

夜の静寂の中、カラスが一声 「カー」と鳴いた 私を迎えに来てくれたのだろうか

独り相撲

私は独りだ 君には友達がいるだろう 私には友達がいない 君には家族がいるだろう 私は家族に蔑ろにされている 君には恋人がいるだろう 私は異性と話した記憶すら無い 独りというのは回りに人がいて 初めて解るものだと聞いた 今、それが身にしみて解ってきた…

疑心暗鬼

世知辛い世の中だ 頭にタバスコの瓶が刺さっている ピザでも注文してみよう それが真のPIZZA屋ならば

時間

未来は此処には無い 歩いてけば未来へと行ける 過去は此処には無い 道筋を辿る事しか出来ない 今は此処に在る 待っていても未来は来ない 前進有るのみだ

おまつり

枕から首が生えている 腕を挟まれた洗濯バサミが泣いている タバコの煙が萎びてく 信号機は電柱に殴られた メガネが遠くへ旅に出た ポストは腹筋運動をしている テールランプが溶けていく 人々は眠っている ・・・静かにいつもの乱チキ騒ぎだ

エーター

「ちょっと時々ごっちゃになるねん」 「はぁ・・・」 「わかってるねん わかってるねんで? 赤いのがランバラルグフ 青いのがシャアザク それがごっちゃに・・・」 「赤いのはシャア専用です」 「わかってるねんで?!」

手遅れ

朝、気がついたら真っ二つになっていた。 もう手遅れだった はち切れんばかりの真っ二つだった ところで私は誰なんだろう

奴が来るのだ

静寂は静かにやって来る

斬手

儚むな 楽しくやればいい 悲しむな 楽しくやればいいただ、楽しく手首を切り 流れ出る血を見て楽しめばいい

落花

少女が独り、ビルから飛び降りた これは必然なのだ 悲しむ事はない 我々は個々に楽しくやっていればいいのだ

桃太郎とは

それは大きな桃だった 包丁で真っ二つにすると 中から血塗れの胎児が出てきた・・・桃太郎とは堕胎の話だと思っている

無敵看板娘

窓から看板が見える 養鶏場の看板だ 私は鶏よりも卵よりも 先に生まれたと妄想する 万物の頂点に立ったような 何とも言えない優越感だ

無言の帰宅

僕は死にました 言葉はいりません ただ、死にました

メモ

巻き舌のカラスは猫のように鳴く 馬面のカラスは嘶き 普通のカラスはいつか死ぬ

落下物

今日はいい天気だったので 空を見上げてボーっとしていた すると空から天使が舞い降りてきた ただ腐乱していたので臭かった 私は臭いから帰ってくれと言うと天使は 翼をばたつかせながら空へ帰って行った 少し可愛そうな事をしたかもしれない

死の昼寝

今日は疲れていた なので荼毘に伏す事にした 火葬場の炎は外の寒さと反比例する コーヒーにまざったミルクのような 不思議な感じの中、目を瞑り寝た

髭剃り

私は馬鹿である 故に無知である 故にいつ死んでもよい 未練など無いのだ 今日も髭を剃り忘れている いつ死んでもよいが 身形はちゃんとして 死んでいきたいものだ

ぐるぐる

脳みそが回転している 目玉が回転している 四肢が回転している 腹などは回転しながら 腹踊りをしている 背中は回転しすぎて 千切れてしまった こうして目まぐるしく 一日は過ぎていく

ブランチ

お腹が空いたので 灰皿一杯のタバコを食べた 少しお腹を壊し 下痢をしてしまった やはりあれは食べ物ではない

老婆心

昼、ココイチにカレーを食べに行こうと思い 玄関の戸を開けると玄関の前に老人が立っていた 老人は手に細長い板切れを持っていた 私は 「人の家の前で何をしてるのですか?」 と尋ねた すると老人は 「いやぁね、物置を掃除してたら こんな板切れが出てきて…

ドミノの葬列

ドミノがどこまでも続いて列を成してる これはドミノの葬列なのだ どこまでも続きいつかは倒れる 葬列が倒れると共に私は死ぬのだ 誰に見送られる事も無く

脳が干乾びてしまった 水を与えなくては枯れてしまうので 私は砂漠の中を水を探しに行った 幾重もの砂丘を越え 駱駝の欠伸を聞きながら 砂漠を歩いた そしてオアシスを見つけた しかし水場は河馬に占領されていた 私は河馬に懇願した 「どうか水を分けてくだ…

疑問

あれ?私は誰だっけ?

BOX

箱があった 何が入っているかはわからない 開けるか否か 開けるまでは中身わからないのだ 恐らく開けたら中から緑色の小人が 出てきて私の願いを叶えてくれる 私の願いは「死」だ ただ恐怖心から開けられないのだ 私は中身を気にしながら箱も開けずに 年老い…

佇む機械

夜中にフラリと外に出て見れば 信号機が突っ立っていた 黄色い光をチカチカさせながら 無表情に突っ立っていた 私は哀れに思った しかし信号機は私にこう言った 「無常は過ぎ去りました 早くお渡りください」 私は横断歩道を渡りながら 彼の無常は本当に 過…