2005-01-01から1年間の記事一覧

偽りの雑誌

今日は週刊フライデーの発売日だ フライデーは金曜日発売だからフライデーなのだろう 少年サンデーは日曜日発売ではない これは無垢な少年に偽りを植えつける機縁である 無垢な少年は少年サンデーの発売日を日曜日だと思い成長する そしてフライデーに記して…

蝉時雨

とてもつもなく夏だ 蝉時雨が真夜中まで続くのは 都会に膏蝉の吸う涙がないからだ それに比べ人間様は甘露を舐め続け 涙の木を伐採する そうしてまた甘露を舐める それが己の首を絞めていることに 気付かないままで甘露が果てて死ねばいい 人間など7日の命の…

支持者

リアリズムが不足している 机上の空論は疾うに出尽くした 脆弁が次から次へと吐き出される これは一種の機械制大工業だ 私の狂気と謂うパトロンは 私に見切りをつけようとしている 次のパトロンが出てきてくれない限り 私は己の独房の中で一生を過ごすのだ …

いないいないばぁ

言葉の欠片を失う事がある。 それは意味を失う事になる。 しかも補えば補うほど無くなっていく。 無くなった時はそのままでいい。 いつかは見つかる物だから。 つまりは私はこの日記に何を書こうか忘れてしまったわけである。 今日はこの日記で補い、本質を…

神を殺す方法

神を殺すのには何も必要ない。 何も無い世界には神もいないはずだから。 しかし何も無い世界を作るのは難しい。 ならば己を殺せばいいのだ。 この世界の神は関係が無くなる。 接点の無い神など死んだのと同意義だ。 そう思うと信仰心や宗教観の無い日本人は …

先ほどあった出来事

私は疲れたので寝ていた。 そしてふと目が覚めた。 すると途轍もない恐怖感を感じた。 私は叫んでしまった。 しかし、何も起こらない。 この部屋にいてはダメだと思い、部屋を出ようとした。 ドアを開けた所で後ろに視線を感じた。 振り向くと真っ白な能面が…

そんな事では切迫しない

関東地方に台風が迫ってきているらしい。 私は自分の余命の中であと何度、台風に出会うか? その答えから察しれる。 緊急事態だ。 才人の命は短いと決まっているのだ。 これは切迫しなければ。

満月をさがして

今日は満月だ。 心地のよい凛とした輝きは 耳にショパンの音楽を流してくれる。 いつも、この月を眺めていたい。 そして気が付けば皆が私を追い抜いていて 途方に暮れるしかない状況になって欲しい。 現状ですでに途方に暮れている私は この月と一つになりた…

満月まで後少し

月が凛として輝いている。 見た目は満月だ。 しかしこれは満月では無いと言う。 だが、私はこれを満月だと胸を張って言える。 それほど凛としていて格調高き月なのだ。 私は月に敬礼をしてみた。 何か込上げる物を感じた。

自尊心の表れ

私はこの儘、立っています。 自尊心が朽ち果てたわけではありません。 ただ、世界を傍観したくなっただけです。 それが過ちであろうと、間違いであろうと私は立っています。 疲れれれば自然に座りこむでしょう。 それが世界を滅ぼす切欠であろうとも、私は座…

ロケットの手

この糞を垂れた子供のような青空。 私は子供の頃、空は高くあり手の届かないものだと思っていた。 どんな高い所に行こうと空は続いていた。 東京タワーの展望台の中でも飛行機の窓の中でも 空は上へ上へと続いていた。 私はそれを希望だと思っていた。 今日…

あの夜に輝く公園

いつものように夜の公園に行き昼間に子供が作ったであろう、 砂の山を蹴飛ばし壊す、あの快感。 あれこそ、まさに脱糞後の開放感だ。 因果の鎖などを忘れ、童心に返れるあの場所は 夜にしかできない大人の遊び方が残っている。 あぁ月が眩しい。 台風前の曇…

逃げ水

この蒸し蒸しした曇天の空を夜魔が横切った。 この暑さには参る。 暑さの前には、いくら虚勢を張っても平伏してしまうのだ。 これほど恐ろしい物はないのだ。 夏の恐ろしさを知らない無知な若者は逃げ水はどこまで行っても 水滴すら落としてはくれないと気づ…

望むもの

雨降りが続いている 私は雨が降ろうと雪が降ろうと下駄履きだ 下駄とは元々、雨降りの中で水溜りなどを回避するために作られた 私は雨降りを回避したくなど無い むしろ雨に濡れてビショビショになりたい そして膨れ上がり、食パンになりたい

暗殺

暑くなって虫が多くなってきた 今日も通り様を蚊に刺された 私は出血多量で救急車で運ばれた 最近は蚊ですら物騒だ

数年前の夏の話

当時、中学生だった私はお祭りがあるというので近所の神社に行った 綿飴やりんご飴、チョコバナナなどを食べ盆踊りを踊ったのだ 友人のTとSも一緒だった 3人でバカみたいにハシャいでたものだ そしてお祭りが終わり後片付けをしているテキ屋の兄ちゃんを…

モンシロチョウが一匹飛んでいた 私の脳裏にはイナズマが走った

ガチャガチャ

僕は彼女に100円玉を渡しそっと手を握ると、ぐるりと一回転させた。 彼女は自分にそっくりな人形を私にくれた。

バスの中で

今日は出先で嘔吐したので予定より早く帰ってきた 頭が痛い ズキズキする そんな中でバスに乗り帰って来たわけだが、妄想をした この混雑したバスの中で全員を刺し殺せたらと とても幸せなんだろう どうせ私はキチガイだ 少々の事は許されるだろう

食文化の救済

どこかの国の原住民は芋虫を食べるらしい ぜひ私の頭に湧いた蛆虫も食べてもらいたいものだ

真実と嘘の境目

真実と嘘を見分けられる眼はどこにもない 自分が真実だと思えば真実なのだ しかし嘘だと思えばそれは嘘の真実となる 結局は総てが真実なのだ

眼に見えるは虚無

真実だけが信じられてる 矛盾は矛盾と破棄浚われ眼(まなこ)の一番に初めて移った物は 案外 矛盾だらけのこのどす黒い世界なんではないでしょうか畸形児も白痴もつんぼもめくらも 共存しようとして蔑まされてる 僕らが蔑んでるのではない 彼らが蔑んでいる…

目線は億

部屋の壁中に眼球がへばり付いている 何十、何百、何億と言う眼だ そして総ての視線の先は私だ 私を見て何が楽しいのだろうただ、見られるからにはと一張羅のスーツを着て 髪にはポマードをつけている無駄な努力だ。

溺れる猫

鰯と言う感じは魚偏に「弱い」ではなく「溺れる」と書くのだ。 そんな真実を目の当たりにした猫は玄界灘から飛び降りる。 今日は猫の雨が降るだろう。

最近は寝ていると楽しい夢ばかり見る しかし起きるとその夢の内容は9割以上忘れている ただ、楽しかったという感覚だけを 噛み締めてもう一度眠る

牛になると言う事

物を食べてすぐに寝ると牛になると言う しかし牛になると言う事は幸せなのではないだろうか 何も考えずに日がな一日、牛小屋で飼い葉を食べるだけの生活 そして生きるのに飽きたころに屠殺される 脳ミソがスポンジになろうとも牛は幸せだ

犬が爆弾を咥えて私に来訪してきた 犬は言う 「この爆弾を国会議事堂に置いてきてください お礼はたっぷりします」 私は犬が言うのならばと犬の犬になったような気持ちで 犬から爆弾を授かり国会へ爆弾を投げつけてきた しかし爆発しなかった 家に帰ってみる…

運ぶ者と運ばれる者

カラカラと何かを台車で引きずる音が聞こえた ふと窓の外を見ると遠くの方から老人が棺桶を引きずり歩いていた 私はしばらくそっと見ていた カラカラという音が続き・・・私の家の前で止まった 老人は私に気づいたようでこちらを向いた 目が合った すぐに逸…

BABY CRASH

揺り籠の中に赤子がいた オギャアオギャアと五月蝿く、やかましいのである なので私は赤子を揺り籠から取り出し床に叩きつけ殺した そして気づいた本当の私はまだ赤子なのであると

ひづめ

馬蹄の音が聞こえた 馬など走っているのだろうか そう思い窓を開けてみた 私の家の眼下には競馬場があった 七頭の馬が走っていた 私は蹄のパカパカと言う音とともに春を感じた