空色思い

このまま山手線に乗り続ければ阿佐ヶ谷に着くのだろう
そう思いながらくるくるくるくると回る阿呆は
このまま回り続ければ貴女の所へ届くだろうと
衛星の様に、小蠅の様に貴女の周りをくるくる回るのだ
想いを忘れながら空高く飛びたいと
何もない空を気持ちよく飛びたいと
白痴になって世界を飛び回りたいと
電車から見える景色を眺めて幾ら悦に浸ろうとも
貴女に似た景色が限りなく続くだけなのだった