天使の敷き詰められた空

遥か南方からの残響は心を抉る
地獄がまた呼び声を発しはじめた午前二時
どこまで逃げても声は聞こえてくるのだなと
打ちひしがれて涙が臨戦態勢に入っていました
午前二時の来訪者は精神安定剤を持って現れた
いいえ、貴女が精神安定剤だったのです
午前二時の来訪者はすべての残響を払いのけ
天使は遠くへ行ってしまったのではない
天使はまだ近くにいたのだと教えてくれました
私は心からのありがとうを胸に
貴女の胸を厭らしく見つめて眠るのでした