腐り逝く部屋

脳味噌を掘り起こせば思わしくない物ばかり出てくる
あの頃の思い出、あの頃の思い出、あの頃の思い出
ここに新たに種を撒いて美しい花が咲くのだろうか?
きっと腐り果てていくだけの芽が出るのだろう
私は蹲ったままの蛹なのだと思っていた
だが実際には羽すら無い蛾だったのだ
食べる事もままならず、飛ぶ事もままならず
そっと女郎蜘蛛に狩られるのを今か今かと待ち侘びている