もし畏怖だったら

眠気とともに襲ってきた複雑な感情は
貴女の事がどんな物の怪よりも怖いという畏怖の感情なのです
同時にどんな気持ちよりも柔らかく濡れた優しい感情です
気持ちの吐露は脳髄を蝕んでは霞をかけて前すら見えない
送りたい手紙がたくさんあるのにどれも言葉にならない
今日もあの日の返事を待ち続けている私は阿呆でしょうか?
返らずの返事、宙ぶらりんの気持ち
斜めに走った紫色の不安たちは麻布を走るMT車の効果線となり
明治通りを貴女の来るかもしれない町へ走り抜けるのでした