反吐の夢

最近、妙な夢ばかり見る
一昨日はピンク色の子豚が空を飛び回る夢を見たし
昨日は汚物に塗れてしまった貴女の夢を見た
先週の今頃はというと夢も見れずに夜を彷徨っていた
彷徨った夜の中で見つけた物は
子供の頭蓋と汚れきってしまった女体だけだったし
脳味噌が沸騰してしまって未だに帰れていないのだ
思えばその頃から頭がおかしくなる予兆はしていたのだ
なぜなら私は今、汚物に塗れたピンク色の子豚だし
子供の頭蓋を汚しまわっている女々しい女だし
昨日から右腕がお煎餅になってしまったので
パリパリパリパリと齧る音だけで踊っている
その音につられて鬼の子供が廃墟の遊園地のビラを配り
辺りに漂うのは硫黄の香りと新緑の香りと私の反吐の臭い
あぁ、ここが現実という名の地獄なんだなぁと
吐瀉物になってしまった貴女や貴方、そして自分の臭いに
また吐き気を催してやはり自分は反吐の化身なのだなと
再感しながらまた妙な夢を見ようと惰眠を貪るのでした