アンドロパ恋

ぐちゃぐちゃと生々しい音がキッチンに響き渡ります
私のぐちゃぐちゃの精神は料理されるのを待っています
煮るなり、焼くなり、干すなり、白髪葱を添えるなり
どんな料理にされるのかと貴女に食される妄想は止まず
「あぁ、気持ち悪き私の気持ち悪き想いよ、消えろ」
とブツブツと呟いているのは木霊でしょうか?
私の熱視線を踊り子のように軽やかに避け続けながら
黙々と生肉を引き千切る貴女の背中を見つめ
優しい貴方の笑顔をいやらしく歪ませたくなるのでした