行き先は埼玉県

数日前の夢を引きずる私は劣等人種だ
総てを辞めて山手線の中で果ててしまいたい
貴女と夢の中で時間を過ごすのも
貴女と現実の中で時間を過ごすのも
総ての時間が高田馬場駅に向かってしまうのだ
品川という用意されたハッピーエンドがあるのに
私はどんなバッドエンドが待っていようとも
終末に希望を抱いてるのは三寒四温で狂ったからか?
終わりは終わりにしかすぎないと
結果よりも仮定が大事なのだと
強がりはいくらでも脳味噌を駆け巡り溶かしていく
いくら脳味噌が溶けても阿呆にはなりきれずに
中途半端な脳味噌をぶら下げて夜を彷徨くのが私だ
境界線に立つ勇気はない
吊り橋を渡る勇気もない
カードを切る勇気もない
そんな私が貴女を汚す夢を見る勇気を持っていては
何時迄も何時迄もこの駅に居続けてしまう
誰か私に五百円分の切符、もしくは夢の続きをくれないか
線路も夢もどこかで終わってくれると信じている
乗っているのは山手線ではないと言い聞かせながら