KeyWord

言葉ほど煩わしいと思った物はない
何時でも其処かしらに溢れ
何かしらの言葉は当てはめる事ができた
私は今、言葉を探している
扉を開けれる言葉を探している
ただ一つだけ何処かにあるはずなのに
溢れ出てくる言葉の中には見当たらないのだ
もしかすると帰り道に落ちていたかもしれないのに
引き出しの中に入っているかもしれないのに
人参の様に目の前にぶら下がっているかもしれないのに
ポケットの中でぐしゃぐしゃになっているかもしれないのに
私はそんな言葉一つも選れないのだ
自分の言葉しか選った事もない私は
きっと扉の前で時間の過ぎ去っていくのを
阿呆面で待っているしかないのだろう