2010-11-17 樽の中の老婆 新宿で息をするのがこんなに辛く感じる朝 慰めに降った雨が心身を冷やしきる朝 独りになればいい独りになればいい 私の眼鏡は今の幸せを見るには度が低すぎる 走り去る幸せの黄色い電車に飛び込めば 泣いている貴方の姿が見えてしまう 蹲ったコンクリートと同化し石になった私は 食べられもしない500円玉を握り締めるのだった あぁ、今日もきっと電波が足りないのだろう