2010-11-16 眼球の様な月 私には眼球は必要ない 物事を正しく見れていないのだ 私にだけカラフルに見える時も 私にだけモノクロに見える時も 私にだけ何一つ見えない時も 心を見れる眼鏡があればと眼科医に駆け込めば 「貴方は弱視ですよ」とにこやかに言われ 気付けば点字ブロックは崖の下へ繋がっている 「私は障害者なのだ、差別してくれ」 薄ら明かりの部屋に月がそっと覗いていた