シャンソンが聞こえる

遠くの景色を見つめながら出鱈目なカメラで
貴女のそのぐしゃぐしゃな顔を脳裏に焼き付けた
襲ってくるイライラをリスペンドンで蓋をして
雨の振るかんかん照りの秋を生きていこうと
電車に乗って有頂天を楽しげなベースラインで奏でた
手をつないで踊るのは女子高生だけでいいのだ
1号車から10号車まで煮物の敷き詰められた車両が続き
若さ故の過ちなどどこへ行っても行方知れずのまま
パンティーの拝めない生活に終止符を打とうと
私は自分の頭を生肉の弾丸で打ち抜いてしまったのだ
脳裏に浮かんだのはゲル状の生き物
今思えばあの生き物は君だったのだ