インポテンツの魔法

ネオンが輝く東京の街はどこにあるのか
そんな事を思いながら大草原で小さく丸まっていた
ずらずらと並ぶ主婦たちは心も持たないのかと泣きたくなり
場末のショーパブでここがカリフォルニアと巻かれたのだ
初夏にフィギュアスケートと張り切ってみたものの
自分は運動神経も語彙も少ないジャンガリアンハムスターなのだ
二人きりの時間は乞食の電話によって壊された
壊された時計の針は進む事も戻る事もない
裸電球に群がる蛾の人生はいつまで歩んでも一進一退なのだ
人生が終わる前に幸福の砂糖を舐めてみたいものだと眠るのだった