高田馬場には仔犬が一匹鳴いていた
私ですら泣きたくなる位に鳴いていた
電気が点いた瞬間に私の涙腺は崩壊し
濁流に飲み込まれた仔犬達を見ながら
猫の食べていた炒飯の味を思い出していた
そういえばここは何処だったのか
そんな事を思いながら気付けば乞食と
有楽町線に揺られながら入れ知恵を考え
自分自身を投げ捨ててしまったのだった
明日は右からやってきて左へ流れるだろう