我輩は他人である

「猫は炬燵が好きなんですね?」
貴方が問いかけて来ましたが私はいません
貴方は空中に浮かんでいる私の面影と対話してるのです
私なんてものは当の昔に私でないものになり
最早私と呼べる代物ではなく赤の他人です
私がアイディンティティを持っていた事は
きっと生まれてこの方ないでしょう
私が私であったその一瞬というのはきっと存在しないのです
貴方は存在しない私と対話しているのでしょう
参考までにうちの猫は炬燵が好きです