揺り篭と蜃気楼

私は二度寝する事の素晴らしさを知っている
君の囁く声を聞きながら寝惚け眼でいる幸福を知っている
だが夢を見るということを知らないのだ
貴方の囁きが途絶えた時に見えるあの光景は夢なのだろうか
あれが夢なのだとしたら私は夢を見る事も寝る事も
知らないままの方が頭のネジが外れないで済むのだ