色々な轍

最果ての地の脳のバス停で誰かが降りてきます
インスリンを注射しない午前2時は苦痛でしかなく
とぼとぼと蛞蝓の歩みで家路に付くものの
私にとって最早禁忌とさえされる朽ちていく部屋は
私の翳りゆく顔色にみるみると薄い赤に変わっていきます
月は緑、星は紫、空は青、部屋は赤、私は白
それでも私は貴方を愛さざるを得ないのでしょう
貴方が例え世界中のどの色に属さないとしても