朝、蛭、晩

空が紫色なのを気に掛けていた
今日の様に眠れない朝は歪んでいる
ふと横に目を向けると空の焼酎瓶の向こうに
緑色のこの世のものとは思えない二つの眼球が
私の体に釘を刺すようにじっと見つめていた
それが蛙のぬいぐるみだと気づくのには
今日という日を一日無駄にするほどの時間を要し
秋刀魚の蒲焼の缶詰はなんと言う至福なのだろうと
何年ぶりかに訪れた感覚を噛締めながら
膨れ上がった腹を見ながら現実に戻るのだった