ふるん、ふるん、ふるん

手を伸ばせばあそこまで手が届くのだろう
と思考しながら手を伸ばすのを億劫がっている
私の腕は暑さで膨れボンレスハムの様にパンパンだ
それに加え賞味期限が過ぎているので異臭を放つ
もし手を伸ばしても私の腐ったハムの手は
空中半ばで拒絶されてしまう気がすると
一丁前な言い訳だけを考えながら
曇天模様の窓の外を眺めている私は生ゴミでしかない
生ゴミ生ゴミなりに生ゴミの考えがあるのだ