チーズケーキ

乳呑児だった頃から今日までを道形に
耽々かつ坦々と歩いてきたわけだが
自分の死が近づいている事に対する実感は
湧かないと言えば嘘になる
ラジオのスピーカーからも
ボトルガムの容器の中からも
三丁目のタバコ屋の角からも
どこからでもマグマの様に湧き
私は恐怖で寝れない生誕の日を過ごしている
今日が過ぎてもこの恐怖は拭い切れずに
尻尾の様にまとわり付いて離れないだろう
足は歩みを止めずに死に着々と歩いている
それが普通だと言う貴方方の感性は貧相だ