枯渇したダムの話

ポリエステルの城が崩れようとしている
梅雨の空に紅い夕焼けの香りが
ほんのりと漂ってくるのはいいのだが
燃えているのは空ではなくてるくはのるの
残していったアリストテレス主義の末端だ
逆立ちした空の上では蛙すら鳴けずに
即身仏となるのも時間の問題だと言う政府の
自分本位な考え方は国家を繁栄させるに相応しく
私は自惚れの感情に浸りながら舞う事にする
季節外れの曼珠沙華を眺める生活に押し潰さながら