彩の朝

朝と夜の真ん中を過ぎた時間に
蜃気楼の心電図のような波が
バス亭を中心に蜷局を巻いていた
老人を見ると未来の私を見ているようだ
だが私は老人になれないまま子供のままで
今日の別れを嘆く事は負けであると
魚になりたい気持ちで押し潰されている
世界は青色をしている
私は青いTシャツを着ている
その事実だけは黙認して欲しいのだ