23の瞳

窓の外に筋骨隆々とした視線を感じたが気のせいだったようだ
こちらを見ているのはデッサン用の石膏人形だ
窓の外の椅子の下に腰掛けている視線と視線を交わしながら
なぜ椅子の上に腰掛けないのだろうと余計なお世話を抱いてしまう
しかし何事も無かったかを装い檸檬紅茶を啜る私は
三国一の傀儡主義者なのだろう