同期の桜

先ほどカモメールで赤紙が届いたので
私は朝一番で東武野田線に乗り戦場へ行った
春日部駅で下車すると早速3人ほどのメガネをかけた兵士が
一心不乱にペンは剣より強しと言わんばかりに
三色ボールペンを振り回していた
ボールペンは玉虫色の揺らめきを見せ
午前10時の半チクな太陽をこれでもかと乱反射させ
空に舞う鯉幟の様でヒラヒラと日本舞踊を踊っていた
私はその様を見て甚く感動し防空壕の中で集団自決をしたのだ
最後に戦友の吉井和哉が残した言葉は「POW!」という
偽善者の心にしくしくと突き刺さる魔法の言葉だった
時は太陽が天空遥かに登り桜は全て散っていった
私は今ここで一輪の鈴蘭を眺めながら命の消え行く様を
思い出しながらアナルオナニーに耽っている
私こそが戦争の残した巨大すぎる心の廃墟なのだ
原爆ドームなどもう一度原爆で爆破させてしまえばいい
平和の象徴なぞムネオハウスに任せておけばいいのだ