猫々亭

近所に行った事の無いラーメン屋があったので行ってみることにした
店の名前は「猫々亭」
小さな店だ
店の外観はオシャレな中国風に飾ってあった
私は
「どうせ見かけだましだ。味はそうでもないだろう」
と高を括っていた
そして店の中にはいる
ドアがカラカラカラとスムーズに開く
油でも注してあったのだろうか
ドアが開くのと同時にチリリンと鈴が鳴る
店の中もオシャレな中国風に飾ってあった
カウンターが10席ほどあるだけだった
ちょうど私が行ったのは昼飯時の終わった3時ごろだったので
店の中は私と店員だけだった
店員は背を向け「いらっしゃい」の一言も言わない
私はその店員に声をかける
「すいません」
店員が振り向いた
そして一言発した
「にゃ?」
私は驚いた
店員は猫だったのだ
しかし憶さずに
「ラーメンをひとつください」
と言うと猫の店員は不可思議そうな顔をして
「にゃにゃにゃ?」
と返す
「だからラーメンを・・・」
「にゃにゃにゃ?」
「いや、あのだからラーメンを・・・」
「にゃにゃにゃにゃ?」
「ラーメンをですね・・」
「にゃにゃにゃにゃ?!」
猫の店員は次第に不機嫌そうになってきた
私はどうしていいかわからないので意を決し
「にゃーにゃーにゃー!!」
と奇声を発してみた
すると猫の店員は
「にゃー」
と発すると何かを作り始めた
数分後、私の目の前に出てきたのはジャージャーメンだった
私はラーメンを食べたかったのだが
また猫と蒟蒻問答するのも嫌だったのでそれを食べた
猫の毛が抜け落ち麺の中に多数入っていた
しかし猫と蒟蒻問答するのも嫌だったので黙ってを食べた
そして食べ終わるとタバコを一本吸い、店を出た
会計は日本円で済ますことができた
790円だった
猫の料理もたまには美味いものだ