ペン先の陽

走るマジックのキィキィという音が
部屋中に散乱して腐っていきます
私の部屋にはマジックインキが滴り落ちて
さながら海坊主の涙の様な青い色です
赤い色も混じっているのですが私には血は流れず
部屋に流れる近代的なロックンロールが
私の右手を左へ右へ上へ下へと動かします
気付けば一枚の絵が出来ているのですが
それと同じように気付けば朝が来ている
私は「朝よ、幻であれ」とのたまうのでした