存在しない八人目

表裏一体の誕生日に青いズボンを履きました
1週間後には腐り始めるそのズボンは早くも烏賊臭く
走り書きを繰り返していた私はランナーズハイになってしまい
貴方にも貴方にも貴方にも心無い事を呟いています
ホームレスにご馳走になってしまう悪夢を繰り返さない為にも
私は引篭もりとなり電脳空間で一人夢を見たいのです
裏側には何があるのかと思った時に浮かんだのは
プラスチックの脳味噌が溶けていき植物人間になった私でした
壊れる事も忘れる事も怖くない
私は白痴になりたい
私は植物になりたい
貴方がいなかったという事実だけで誇大妄想は広がって行き
気付けば練馬区と豊島区は一つの区となり独立国家となり
そこで私は大きなのっぽの古時計を口ずさみつつ果てていくのでした