ヒゲのある暮らし

私のアイディンティティの一つは貴方にはどうでもよかったようだ
なぜ私が何年も拘っていたのかを知らないで貴方は斬首した
貴方の首が転がっていくのは不毛の大地と金魚の墓場だ
どこまでもどこまでも自分が伸びていければいいと思ったが
あの溢れるモチベーションも一緒に轢断されたかと思うと口惜しい
やはり自分の中だけで完結していてはいけないのだろうか?
だがこの理由を話せば私は絶対に誰とも口を訊けなくなり
一生を唖の庭師として一日中薔薇の世話をしなければいけないのだが
私は新宿駅のトイレの個室に固執しているただの変態豚野郎なので
その名に恥じぬように全身全霊をルンペンの気持ちで捕らえたい
私は場外馬券場の情緒溢れるホームランバッターなのだ