ザメハの街

言葉の剥がれ落ちた会話をしていたのは夜中でした
その夜中が終わろうとする時、私は眠らない街
眠らせたままにするべく写真に収めたのです
その写真から草が生え木が生え動物が住み
眠らない街は眠らない森になったのです
それから何年かすると眠らない森にも人間が踏み入り
環境破壊という名のリストカットを繰り返しています
もともと汚い街だったのが汚い森になり
そして汚い街へと移り変わって言うく様子は
これぞ人間の追い求めていたエコロジーなのではないかと
勘違いも甚だしく始発の山手線で女性器を眺めていました
それは母なる大地であるが故の割れ目だったのです