少年の供述

あれは確か僕が17歳になったばかりの夏だと思います
そこの頃の僕といえば高校を中退し部屋に引篭もり
どうすればシリアルキラーになれるのかを考えながら
漫画を読みふけりTVを眺め自慰をして飯を食い糞を垂れ流す
そんな穀潰しのろくでもない人間だったのです
特に漫画は大好きでした
夜になればどうすればあの楽しそうな世界へ行けるかを
頭を痛くしながら真面目に考えていた馬鹿だったのです
精神とは何か?死とは何か?答は出るはずもありません
暑くクーラーもない寝苦しい部屋でいつもの様に
ゴロゴロとしていたのですがつい転寝をしてしまいました
そして夢を見ました
ピンク色の世界であの漫画の世界へ行ける扉があったのです
僕は嬉々として狂人の様に扉をノックしようとしました
すると僕だけの空間であるはずの自室に母の声が鳴り響きました
「電話の子機を持っていないか」との旨でした
僕は目が覚めてしまい扉は消えてしまいました
私は怒りで電話の子機を低取ると壁に叩きつけ壊しました
それでも怒りは収まりませんでした
このとき初めて母に対する殺意が芽生えたんだと思います
僕は母を殺す代わりにリストカットをして怒りを静めました
あれからもう何年も経っているのにフラシュバックの様に
母を殺したくなったから殺した
ただそれだけの事なんです