ラジバンダリ

恋する乙女の眼差しで私を見ないでくださいと
太陽に懇願しているのだが真夏の熱視線は
私の体を貫通して総て物を孕ましているのだ
そうして真夏の子供たちは膨れ上がっていき
私の陰部は悲喜交々としならが縮んだり膨張したり
限りなく降り注ぐ放射能の循環作業に狂っている
聞こえるのは蝉のハミング、歌うのは聾唖のハミング
何にせよ夏は何も言わせてくれないのだ