花火の焦げ痕

ずっと秘密にして来た貴方への不安要素が
爆発した午前5時の戯言の独唱を反復している
海は死んだか?
山は死んだか?
少なくとも私は死んでいる事は確かなので
右手に持ったみかんを左手で剥いでいる
後ろ髪を惹かれる思いで酸味を我慢しているのだが
その酸味の真偽の程は定かではない
常に疑う姿勢を崩さずに生活せねば
硝子の私は些細な事でカァと泣くのだ
しかし泣き慣れてしまった事も事実だ
かといって泣きたいわけでもない
ただ無碍な怠惰を貪るのに貴方の赦しが欲しい
ただそれだけの為に私は死んでいるかと思います
死んだ人間が生きていてもしょうがないので
明日は一日中狂ったように狂おうと思います
最悪な結果を待ちながら遠くで汽笛を聞きながら
そして見事に咲きながら