美味しゅうございました

もしかしたら私の事を誰も知らないかもしれない
友達も親も行きつけのバーのマスターも私を知らない
存在に気づいていない そんな気がした
私の愛する者は存在しない者だけで
その虚無感に襲われいつしか
私自身が存在していない事に感づき始めた
存在しない者しか愛せない者が存在しているのだろうか?
もしも存在しない私の存在が消えても無から無
誰も悲しまないだろう
存在しない者も存在しないので悲しめないだろう

遺書
「              
          
            
       
        
            
          
                」

存在しない者にだけ読める遺書を記しておき、私は眠る