夜は私の中で叫ぶ

目を閉じると私がいた
しかし今の私ではなく
童の頃の私だった
私は私に手招きをするので
私は私を追いかけた
暗闇の中を一心不乱に追いかけ
気づくと私は箪笥に頭をぶつけていた
ラクラしながらも
私は私の手を捕まえた
しかし私は私を懇親の力で
私を振り払った
眼の真円の中に立つ私は
私をからかう
夜は私が二人で
どちらも必死な私だ