厄災花

寒空に雲が無節操に広がる
あぁ今日が終戦記念日なら
良かったのにと
いつになく禍々しい散歩
川沿いの小さな小道にある物
誰かが落とした軍手のような花
薄汚く誰も見向きもしない花
私はそれを愛せるだろうか
日頃に愛する篝火花と同じに
それを愛せるだろうか
思考は空虚の果て
意味の無い有象無象が脳裏
それは花の齎した厄災の日々