塞翁が馬

目眩しを喰らった様な先の見えなさに慣れてしまった
昔ならばこの先には一体何が在るのだろうと不安になりつつ
蛞蝓の様な生活を送りながら日々を塵箱に捨てていた
今も蛞蝓の生活なのに変わりは無いのだが塵箱は
既に塵に埋もれ塵箱の態も成しておらず其処に塵を
捨てるのは些か抵抗が在る物で日々仕様が無く
腐った自慰の処理をしたティッシュの日々を食べて過ごしている
はて、この先に何が在るのかは何も見えないが
私は此処に居るだけで人生の落伍者であり
建て直し等、利かない人生を送る事を知っているのだが
これも先の見えない話であって若しも天変地異の前触れの如く
富士山と利尻富士が結婚し、子供の山を産む程の確立で
自慰のティッシュ等でなくネピアを食べれるような人生
それこそ薔薇色の人生が送れるかも知れないと謂う僅かな可能性は
やはり先が見えない物で何が起るか判らない世の中なので
薔薇色の人生を夢見ながら私は塵箱を漁る生活を続けるのだろう