2006-07-20 初老の紳士 何時もの如く生きていると 初老の紳士に話しかけられた 「貴方は死んでいるのと同然です」 それは稲妻のような衝撃だった しかし翌々考えてみれば 私の心臓はムソルグスキーの音楽のように 単調に動くだけであったので それは最早、回路でしかなく 回路は生きているかと言えば 所詮は機械でしかない 初老の老人の心臓はきっと回路ではなく もっと神々しい物で出来ているのだろう もしかしたら初老の紳士は神なのかも知れない