はるのおもいで

あさ、めがさめるとぼくはしんでいました
あさといってもきせつはかわっていて
ぼくがねたころにはさくらのはながきれいだったのに
もうぜんぶはっぱになってしまってました
ぼくはくさいにおいでめがさめました
「なんのにおいだろう?」
とおもったらぼくのにおいでなきそうになりました
でもなみだはでませんでした
しばらくするとおかあさんがきました
おかあさんはやせてしまってがいこつみたいでした
おかあさんはなきながら
「ごめんね、ごめんね」
といっていました
ぼくもかなしくなりました
でもなみだはでませんでした
おかあさんは
「すぐにおまえのところにいくからね」
といいました
ぼくは
「またせっかんされるのかな?いやだなあ」
とおもいました
おかあさんはずっとないていて
とりのなきごえとおかあさんのなきごえだけが
はやしのなかにひびいていました
ぼくはうるさくてねむれませんでした