無数に巻きつけられた紙を見てしまった私は
あの達磨の眼差しから逃れられないのだと嘆いている
享年は貴方がいたというのに今の私はマザコン
青春を盾に全てを乗っ取ろうと私が目論むと
貴方は何気なくさり気ない顔でニヤニヤとしたのだ
あの顔が脳裏に焼きついてしまった私は
寝ようとすれば歯茎から腕が生えてきてしまって
あった筈の腕は溶けたプラスティックになってしまった
耳からは腕が生え、鼻からは胴体が生えた
眼には見知らぬ女性が生えてきたのだが
私は眼を背ける事は出来ないのだと定食を食べたのだった