2007-11-15 夜の色 夜は不思議だ ただの空腹感が鉈を構えて襲ってきただけなのに 真夏の夜の夢にしみじみと叫びたくなるのだ いつの日かに見たオリオン座は今でも 冬の皿に乗り大空満漢全席だというのに あれから私の冷蔵庫には腐りかけた鮭の切り身があるだけで 私の腹の虫は苦虫を噛み潰しながら夏の蝉の様に鳴くのだ その鳴声にシンパシーを感じてしまった貴方はきっと 私と同じ例年通りの一人寂しい冬が来る たとえ貴方が平野綾だとしても貴方は貴方だ 世界中の誰よりも貴方は貴方色だ